中学版システム英単語の紹介です。
今はどうか分かりませんが、私が購入した時の帯に「英単語・英文法・英会話など中学英語のすべてをキー・センテンス500に凝縮。これ1冊で中1の定期試験から難関の高校入試まで対応」と書かれていました。
少なくとも定期テスト対策としては利用不可能ですし難関高校の入試に対応できるとは思えません。
この参考書だけでなく、多くの人に本を買わせるために帯にはでたらめなことを書いてあることがあるので注意してください。
もくじ
対象
対象者がかなり限定される参考書です。
少なくとも定期テスト対策には使えません。
定期テストは学校で習った範囲の単語しか出されないので、教科書に合わせていないこの参考書が定期対策に使えるわけがありません。
使うとするなら、中学で習う英単語に一通り目を通しておかないと不安という子、難関私立高校を目指しているのに英語が苦手な子(地域で行われる模試で偏差値60以下、英検3級にも合格できない)くらいです。
中学の時に英語を全く勉強せずに高校に入ってから何をしていいのか分からない高校1年生も少しは使えるかもしれません。
※ 難関私立高校を目指している子は塾に通っているはずなので、この参考書を使って勉強をする時間はないと思います。
中身(内容)
- Step1:中1レベルの英単語・英熟語500
- Step2:中2、中3レベルの英単語・英熟語500
- Step3:高校入試に必要な英単語・英熟語500
- Step4:高校英語への英単語・英熟語200
のStep1~4で構成されています。
Step1は
- あいさつ
- 代名詞・be動詞
- 数字・時刻・曜日・日付
- 学校・学科
- スポーツ・楽器
- 動物・植物・色
- 身体
- 食事
- 電話・手紙
- 移動・交通
- 日常生活
- 買い物・衣服
Step2は
- 学校
- 天気・天文
- 旅・移動・交通
- 文化・スポーツ
- 日常生活
- 仕事・ビジネス
- 健康・食事
- 買い物・衣服
- 感情・感覚
- 比較
- 数量
- 生物
- 地理・歴史・社会
Step3は
- 食事
- 移動・地理
- 感情・感覚
- 環境・自然・生物
- 生活
- 日常会話
- 科学技術
- ビジネス
- 文化・スポーツ・学校
- 社会
- 福祉・健康・生活
Step4は
- 自然・生物
- 文化・芸術・学校
- 社会・歴史・関係
- 感情・感覚;健康・福祉
- 生活
のくくりで単語(キーセンテンス)が掲載されています。
ところどころに文法チェックがありますが、ページ数が限られているので解説は詳しくありません。
英検3級以上の実力がある人ならそれらを読んで文法の簡単な確認はできると思いますが、英語が苦手な人が読んで理解できる内容ではないです。
おすすめポイント
- 単語の参考書なのに文法の確認ができる
- CDが付属しているので、耳で英語に慣れることができる
- 一応センテンスになっているので単語だけを暗記するよりは覚えやすいかもしれない
センテンスにはなっていますが、
History is not easy, but it is interesting.
高校のシステム英単語とは異なり、単語を無理やりセンテンスにぶち込んだだけのものが多いので、何とも言えません。
利用する人へのアドバイス
個人的にはお勧めできませんが、それなりに人気があるみたいです。
もし、この参考書を使っているのであれば書けるレベルまで単語を覚えるか、意味さえ分かれば十分な単語なのかの判断をすることを勧めます。
例えば「Philippines(フィリピン)「Prefecture(県)」「Whale(クジラ)」「spaghetti(スパゲッティー)」などがStep3に載っていますが、これらは読んで意味が分かりさえすればよい単語です。
フィリピンやスパゲッティーなどは難関国立大学に合格できるような人でも書ける人は多くないはずです。
ただ、中学生には意味が分かればよい単語なのか、掛けなければならないのかの判断は難しいと思います。
公立高校が第一志望の場合、これをやることで必要以上に英語に時間がとられてしまう可能性があります。
やはり、個人的には、どう考えてもこれを使って中学英語を勉強する必要性はないと思います。