【TOEIC・英検・高校受験・大学受験】効率的な英単語の覚え方

英単語を覚えるのが苦手。

手っ取り早く覚えられる一番の方法を知りたい。

そんな人のために「英単語の暗記をするときに知っておいた方がいいこと」を書いておきます。

単語の参考書(市販の単語帳)は必要か?

「過去問等、普段使っている英文で分からない単語がでてきたらその都度覚えれば十分」と思っている人がいるかもしれません。

しかし、単語の大学入試や英検・TOEICなどの資格試験のために英語勉強をしているのであれば単語帳は絶対に必要です。

英検やTOEICなど特定の試験は出題されやすい単語が決まっているからです。

大学入試用の単語帳も、大学の過去問をもとに頻度が高いものが抜粋されているので効率的に必要最低限の単語を覚えるのに役立ちます。

確かに「単語1つ1つを覚えていては、単語の使い方が分からないし、記憶に残りにくい、だから英文の中で分からないものが出てきたら覚える」という考え方は間違いではありません。

しかし、それだけでは必要十分な単語量を短期間で覚えることは難しいです。

単語帳に書いてある1000個程度の単語を英文を使って覚えようとしたら、どれだけ大量の英文を読まなくてはならないでしょうか。

十分な時間があればいいのかもしれませんが、限られた時間の中で試験を受けるということを考えれば、あまりにも非効率です。

私は単語帳を試験に必要な最低寮の単語を暗記するために使いますし、英文の中で分からないものが出てきたら覚えるということもしています。

単語帳を使うか使わないかは自由ですが、何らかの試験を受けるのであれば単語帳は必要だと思います。

ただし、中学生が高校入試のために単語の参考書(システム英単語中学版など)を使うのはやめたほうがいいと思います。

中学生を対象にした単語帳は「そんな単語は覚えなくても問題を解くときに影響はない」という単語まで詰まっています。

それらの単語が不要というわけではありませんが、中学生は学校の教科書に載っている単語を覚えるだけで十分です。

わざわざ単語帳を使って単語の暗記に時間を書けるのは危険です。

例外的に独学で難関私立高校を受験する人で、塾に通っていない人(Z会・進研ゼミも利用していない)は単語帳を使ったほうがいいかもしれません。

1単語1意味か複数か

1つの単語を覚えるときに、書かれてある意味すべてを覚えるか重要な1語だけを覚えるか迷っている人もいるはずです。

使っている単語帳が、新出単語ばかりでほとんど何もわからないというのであれば1単語1意味だけで覚える方がいいです。

一度に複数の単語を覚えようとすると頭が混乱し覚えにくくなるからです。

「でも、覚えた意味以外の使われ方がされたら困る」という不安は分かりますが、始めは焦らずに、赤文字で書かれた意味だけを覚えてください。

複数の意味を覚えるのは、赤文字の意味を覚えた後で大丈夫です。

自分で単語帳を作るべきか

まれに単語の参考書(市販の単語帳)に書いてある単語や意味をノートに書き写して自分独自の単語帳を作っている人がいます。

それで覚えられればいいですが、非効率で、かけた時間の割に単語を覚えられていないはずなのでお勧めできません。

やめたほうがいいです。

単語帳を作るとすれば、「単語の参考書の単語の中で何度覚えようとしても頭に残らないもの」「長文の中で出てきた自分の知らない重要度の高そうな単語」を書き留めておくくらいです(もちろん1単語1意味)。

ポケットに入る大きさのノートを使えば、社会人であれば通勤時、学生であれば通学時に復習ができるようになります。

分からない単語だけを書き留めているので、効率的に語彙力を増やせます。

学生なら通学時間だけでなく、つまらない授業のときにこっそり覚えることもできます。

書いて覚えるか見て覚えるか

「勉強をするときは書いて覚えなさい

小さいときにこのように刷り込みをされ「ノートの左端から右端まで単語を書く」「10回書く」といったような、非効率なやり方で単語を覚えている人(中高生)が少なくないはずです。

英語に全く慣れていない人(中学生3年くらいまで)なら、「書く」ということに意味があるかもしれませんが、英検準2級に合格できるくらいに英語に慣れているのであれば、書いて覚えることにこだわる必要はありません

「見て覚える」と「書いて覚える」を上手に使い、自分の中で効率的に覚えられる暗記法を探してください。

もし、あなたが社会人でひたすら単語を書いて覚えようとしているなら要注意です。

中高で身につけた単語の暗記法は、それが効率的なのか非効率なのかを意識することはあません。

「ただそうやって覚えてきたからそう覚えている」という大人は多いはずです。

自分のやり方が非効率であるなら効率的なやり方を見つけるべきです。

私は、「ひたすら書きまくる」という暗記の仕方を変えて、単語の暗記にかける時間を減らすことができました。

書けるようにするか意味だけ分かればいいか

実力によって異なるので分けて書きます。

英検準2級レベルまで

英検準2級レベルまでの基本的な英単語は書けるようになるべきです。

中学生は単語そのものが試験に問われることもありますし、大学入試や英検なども基本的な単語を書くことができなければ解けない問題が出されるからです。

なので、中学生が「意味さえ分かれば大丈夫」という考えをしてはダメです。

書けるようになってください。

2級以上のレベル

英検2級以上のレベルになると、「書ける」ことよりも「綴りを見た瞬間にその意味が分かる」ということが大切になります。

「書ける」よりも「意味が分かる」ことが大切であるなら、書いて覚える必要性は低くなります。

私は、新出単語を覚えるとき、多くても5回くらいしかノートに単語を綴ることはありません。

ある程度頭に入っている既出単語を覚え直すときに書くことはほとんどありません。

「目で見て覚える」「口に出して覚える」「頭の中でイメージする」「なかなか頭に残らないものはポケットサイズノートに書き留めて繰り返す」などをしています。

新出単語を覚えるときでも「書く」よりも「見る」を重視しています。

それに、2級レベルになると、綴りを覚えることは楽になります。

英単語は接頭・接尾語など一定のルールがあり、それが体に染みついているので、新出単語であっても1度目にするだけでなんとなく綴れてしまうからです。

「手で書けば手が覚える、だからひたすら書け」と教わった人もいるでしょうが、一定量の単語を覚えている人には非効率というわけです。

「綴りが書けるかどうか」より「意味が分かるかどうか」を重視することを勧めます。

新出単語は覚えるのに時間が必要

英語がそれなりに得意な人は「単語など目で覚えてちょろっと書けば簡単に覚えられる」と言います。

そして、実際に簡単に覚えられます。

ただ、「覚えられる」と感じるのは、英語ができる人が何かの試験のために新たに市販の単語帳を購入すると、その大半が少なくとも一度は目にして覚えたことがあるものだからです。

一度頭に入れたことのある単語だから、スピーディーに覚えられて当然なんです。

覚えている本人は新しい単語帳を使っているので「単語を覚えるのは簡単」と思い込んでいるだけです。

もし自分が全く見たことのない新出単語を覚えようとすれば、全く覚えられずに焦るはずです。

「30分で30個の単語を覚えられる」と言っている先生や塾講師(英検準1級以下の実力の人に限る)がいれば、試しに英検1級の単語帳を30分で30個覚えさせてみてください。

30分後に、「日本語を言うので英語の綴りを書いて」と言っても10個くらいしか書けないはずです。

また「英語を言うから日本語の意味を言ってみて」と言っても、10個くらいしか書けないはずです。

新出単語を覚えることがどれだけ難しいか、忘れてしまっている先生や塾講師は多いんです。

そのような人に「なんで簡単に覚えられないんだ?」言われても、「自分は暗記力がなくてダメなのかな」などと思う必要はありません。

新しい単語を覚えるためには時間がかかるのです。

ただ、頭に残りやすいやり方はあるので、闇雲に暗記をしている人は自分の暗記の仕方が良いか悪いかを考える必要はあります。

高校生(中学生)の新出英単語の覚え方

自分の実力に合っていないのに学校から強制的に「ターゲット1900」や「データベース4500」を使わされている高校生もいると思います。

もっと簡単な単語を覚えるべきなのに、強制的にハイレベルな単語帳を使わされる英語が苦手な高校生は苦労します。

定期テストで200個程度の新出単語の暗記をしなければならないのに、時間をかけてもなかなか覚えられない。

このような悩みを抱えているのであれば、頭に残りやすいやり方で単語を覚えてください。

ネットで検索をすれば、方法はいくらでもあるので自分に合うやり方を探してみてください。

ここでは、世間ですでに知られている方法を書いても意味がないので、いろいろな暗記法を試したどり着いたやり方を書くことにします(新出単語を覚えるときにかなり役立つはずです)。

もちろん、以下に書くやり方は「私はみんなと同じように普通の人だから、みんなも私と同じようなやり方でやれば覚えられる」と主張する、異次元の能力を持っている人だけしかできないやり方ではありません

本当に普通の人でもできるやり方です。

※ 中学生や英語に慣れていない高校生(英検3級レベル)でもこのやり方は有効ですが、本気で覚えようという気持ちが必要なので、ダラダラ勉強をしている人は実践できません。

短時間でスピーディーに反復

まず、覚える新出単語を自分の記憶力に応じて5個~10個選らび、「1枠」を決めてください(1度に覚える単語の量という意味で以下「1枠」を使います)。

1単語につき1分(5個なら5分、10個なら10分。慣れてきたら可能な範囲で時間を短くしても大丈夫)ストップウォッチやキッチンタイマーで時間を設定してください。

タイマーを押したら、英単語を見て、日本語の訳を覚えます。書く必要はありません。

英語を見て日本語の訳を覚えるということを、ひたすら繰り返してください。

意味を覚える時間は1単語2・3秒で構いません。

5個の単語を覚えるのであれば、20秒以内に一通り目にできます。

これの繰り返しです。

途中、覚えにくい単語は5秒くらい時間をかけたりしてもかまいません。

また、2個目の単語を覚えた後、1個目の英単語は何で、意味は何だったかと頭の中で思い出すということも適時加えてかまいません。

5個の単語であれば3分もすれば、英単語と日本語の意味が結びつき始めます。

「結び始めてきた」と思ったら、英語と日本語を逆転させます。

つまり、日本語をみて英語の綴りを思い出すのです。

日本語を見て英語も思い出すことができれば、次は英語から日本語、日本語から英語、を繰り返したり、覚えた5個を空(そら)で言えるかどうか確認したりしてください。

最終的に何も見ずに綴りを書いてください。

おそらく何の苦労もなく綴りが書けるはずです。

本気でこれらを実践すれば、たいした時間を掛けなくとも、1ヶ月で300個の単語を覚えることくらいは誰でもできるはずです。

ただし、定期的に見直しをしてください。

繰り返しを怠ると、記憶から遠くなる単語がたくさん出てきます。

どんなことがあっても100%忘れることはないというくらい(「apple」や「go」のように、絶対に忘れないくらいまで)になるまで定期的に復習をしましょう。

「ターゲット1900」や「データベース4500」の単語は意味が分かれば十分なものが多いですが高校生は定期テストで綴ることまで要求されるはずです。

枠の個数は人によります。中学生や、勉強が嫌いな人は1週間に1枠5個を5枠程度もかまいません。

 高校生はCDなどで発音を聞くことを勧めますい。ただ、絶対に必要というわけではありません。面倒ならCDなしでOKです。

反復の仕方

1ヶ月で300単語を覚えなければならないというのに、1日10個を30日続けて300個覚えるというやり方は間違いです。

暗記は繰り返しが大切なので、1日10個で暗記をすれば、30日後にしっかりと頭に残っている単語は28・29日に覚えた30個くらいの単語だけのはずです。

1ヶ月で300単語を覚えなければならないのであれば、1日に50個は覚えてください。

1日目に50個、2日目に次の50個、3日目はさらに次の50個、6日ですべての単語を覚えるのです。

時間が許すのであれば、2日目には1日目に覚えた50個を軽めに復習すれば効率的です。

枠に分ける理由

枠に分ける理由はいくつかあります。

  • 一度に覚えようとしても、混乱する
  • 集中力が続かない
  • 意識的にコマ切れ時間を使えるようになる

一度に50語覚えようとしても、単語がたくさん出てきて頭が混乱します。

また、このやり方はかなりの集中力が必要なので50分も集中力がもちません。

そして、枠を意識的に作っておくことで、「5分でも勉強ができる」と意識的に無駄な時間を減らすことができるようになります。

なので、50個の単語を覚えるときに「1枠」を5個にしているのであれば、「10枠(50分)」必要になりますが、一度に「10枠」する必要はありません。

通学時間、テレビを見る前、学校の授業の合間などのコマ切れ時間を使ってもいいのです。

もちろん、意味がないと思っている授業で内職をするときにしても構いません。

「だら~っと」何もしないで「ぼ~っと」する時間は必要ですが、そういう時間が多すぎる高校生がいます。

「だら~」「ぼ~」の時間の半分くらいを「1枠」に充てれば、単語の暗記を勉強時間に含める必要がなくなるので勉強時間も増えます。

そもそも、貴重な勉強時間に英単語の暗記は避けるべきなんです(英語しか勉強しないでよい人は別だが)。

高校生(高校生に限りませんが)、英単語を効率的に覚えたい人には有効なやり方なはずなので、試しに実践してみてください。

できなければ、別の方法を自分で見つけ出せばいいだけです。

とにかく、単語は効率的に覚えるようにしてください。

効率的な覚え方

結構適当なことが書かれてあるブログがあります。

「英単語が覚えられない」と嘆いている人の多くは、英語が苦手だったり、あまり努力をしていない人です。

その人に向けて、一般的に良いと言われている暗記の仕方を教えたところで、実践できるわけがありません。

それらを簡単にディスっておきます。

「興味があることに関連するものを覚えればよい」

いやいや、興味のあるものをなぜわざわざ英語で?そもそも何をもとに勉強をするんだ?

スポーツが好きなら海外のスポーツ雑誌を見ろとでも?

「経験をもとにすれば覚えやすい」

そんなのができれば誰も苦労はしない。

試験のために英語が必要なんだよ!

 「寝る直前に覚えて、朝起きてからすぐ復習」各品詞形を一気に覚えよう」

面倒です。できません。

「接頭辞・接尾辞・語幹を覚える」

逆に混乱してしまうのですが…。