英語を始めて勉強をすると多くの子が「英語は難しい」と悩みます。
少し勉強をしただけで「もしかしたら自分は勉強ができないのでは?」と悩むことが内容、英語が極端に苦手というのはどのようなことなのかを書いているので参考にしてください。
もくじ
始めは頭がこんがらがる
初めて英語に触れるとき、アルファベットを覚えることに苦労をする人が意外と多くいます。
初めて見る文字に脳が慣れていないことが、なかなか記憶に定着しない原因だと思います。
ですので、中学1年(小学5年)で初めて英語を勉強するとき「1週間たってもアルファベットが覚えられない」からといって、極端に勉強が苦手だと判断することはできません。
覚えるのが極端に苦手だと思ったら、文字を拡大コピーしたり、音から暗記することで定着しやすくなることもあります。
「中学1年の1学期の定期テストの平均点」も参考にしてください。
「K」と「Y」の区別が難しい(ディスレクシア)
似たような文字を見分けられないことがあります。
例えば、
- 「k」と「y」
- 「b」と「d」
- 「p」と「q」
- 「m」と「n」
などのアフラベットです。
中学1年の1学期は「b」と「d」を入れ替えてしまう子はたくさんいます。
ですが、1年以上英語に触れているのに、これらを見分けるのに少し時間を必要とする子は滅多にいません。
もし、「Kenji」や「Yoshi」などを「ケンジ」「ヨシ」と読むのに時間がかかったり、戸惑っている様子が見られる場合、似たアルファベットの見分けられているか確認してみてください。
このような状況がみられる場合、視覚認識に問題があることが考えられます。
一定の改善はみられるとしても、表音文字であるアルファベットはひらがな・漢字と比べると訓練による変化はかなり限定的になるかもしれません。
単語を覚えられない
「k」と「y」の見分けが難しいだけでなく「we our us」などの代名詞「computer」「father」などの基本単語の暗記をすることが極端に苦手な子もいます。
また、その場では覚えていても翌日にはほぼ忘れてしまう子もいます(忘れるのは当然ですが、普通ではあまり考えられない忘れ方をする)。
少しずつ知っている単語は増えていくが、覚える量が周りと比べて極端に少ないという子もいます。
繰り返し出てくる単語は覚えられるが、それが定着するまでに時間がかかり、定着していない状態で新たな単語を覚えさせられても新しい単語がなかなか入ってこないのかもしれません。
「自分は単語をよく覚えられない」と勝手に「学習障害かも」と悩んでいる子もいるので、もう少し詳しく書いておきます。
例えば、「conform(従う)」「confirm(確認する)」というように、似たような単語は一度覚えても、どちらがどっちだったかということは誰でもすぐに忘れます。
5・6回繰り返すことで定着するのが普通だと思います(放っておくと何ヶ月か後には忘れます)。
新出単語(今まで見たことがない新たな単語)を1分くらい時間をかけて覚えたとしても、1週間後にその単語をたまたま長文でみて「初めて見る単語だ」と思い辞書で調べてみると「あれ、これつい最近覚えたやつだ」というようなこともよく起こります。
「普通ではあまり考えられない忘れ方」と上に書きましたが、1週間続けて完璧に覚えた単語を、1か月後に長文で見て「こんな単語は見たことがない」という状況が見られた場合に私は「もしかしたら」と感じます。
並び替えはできる
単語の暗記が極端に苦手だったり、「k」と「y」などを見分けることに困難があっても、単語が初めから与えられている並び替え問題ならできるという子は多いです。
英語に慣れることで英語の感覚が身につくことで可能になるのだと思います。
ただし、並び替えはできる場合であっても、定期テストに限定される場合が多いです。
実力テストで何が出題されるか分からない状態になると「理解していれば絶対にその順序にはならない」という並び方になるのです。
この場合、定期テストで70点・80点を取れてしまうことが多いので、子どもは単語の暗記に不安を覚えているのに親がそれに気づいていないということが起こるかもしれません。
単語は覚えられる
「we」は「私たち」、「our」は「私たちの」、「us」は「私たちを」といった、単語と日本語の意味を結び付けて覚えられるが、英文が書けないという子もいます。
たとえば「私たちのお母さんは彼に会いました」という英文を書いてもらうと「We mother met he.」と書いてしまうのです。
この場合、英語にある程度触れたことで文の先頭には「we」がくるという形をおぼえているが、なぜそうなるのかを理解して覚えられていないのかもしれません。
もちろん「we mother ~」と間違って書くことは普通に起こります。
しかし、通常であれば何度か訂正すれば同じようなミスをしなくなります。
少なくとも、勉強を必死にしてきた中学2年が、「our」と「we」を間違えるようなミスをすることは考えにくいです。
また多くの場合「代名詞をどのように使うのか」ということを「we」で説明すれば、代名詞が「they」になろうが「she」になろうが、「we」と同じやり方をすればいいことを理解します。
しかし、極端に勉強が苦手だと思われる場合「we」で覚えたことを「they」「she」などの他の代名詞での応用ができないことが見られます。
単語が覚えられない
単語そのものが覚えられるけれど、応用が利かないというだけでなく、単語そのものが覚えられないということもあります。
中学1年で習う日曜日から土曜日までの週、1月から12月までの月、これを繰り返し覚えて一時期(1日~1週間?)完璧に覚えられるようになったとしても、ディスレクシアの可能性がある場合、すぐに書けなくなるということも考えられます。
フォニックスでゆっくり英語に慣れさせようとしても、中学においてはアルファベットの暗記はあってないようなもので、ゆっくりアフラベットを覚えさせようとしていては結局授業の進度についていけず、中学1年の1学期から英語がほぼついていけない状況になり、時間が経つにつれ、どうしようもなくなってしまうことが多いような気が、私の経験ではしています。
このような状況にあっても、親は英語ができないことに不安を覚え「なんで勉強をしない」「もっと勉強しろ」と子供に無理に勉強をさせ、成績が伸びなければ塾や学校のせいにするということが多くあると思います。
何百人もの子を真剣に見てきている塾講師、学校の先生は、子どもが勉強不足のせいで成績が悪いのか、努力をしてもできないのか、ある程度分かります。
親は自分のコドモしか見ていないので、それが把握できず、勉強のやり方、勉強不足のせいにしようとしまいますが、現実に勉強ができない子がいる。
それは、親の学歴がたとえ、日本でトップレベルの大学を卒業していたとしても、その子供が勉強が極端に苦手であるという現実があるということを
まったく信じようとしない人がいることで、子どもが不幸になっていることもあるんです。
なぜ子供を学校の成績だけで評価しようとするのか
学校の成績を上げることができないということに気づけば、勉強以外のことでどうにかすればいいのに、それをしようとしなければ、努力をしてもどうにもならない子が、本当に子供が不幸になるだけです。