自立学習型の塾について書いています。
もくじ
自立学習塾の種類
生徒30人くらいを講師3・4人で巡回チェックをし、分からないところがあればいつでも質もできるというところが一般的でした。
最近は映像授業を見て、分からなかったところ講師が説明するというタイプが急増しています。
この手の自立学習塾は生徒10人~30人くらいに講師が1・2人しかついていない場合が多いはずです(その人数で十分対応できるから)。
メリット
自立学習型の塾に通うメリットを挙げます。
授業料が比較的安い
人件費を含めた指導コストが少なくて済むので通常の個別指導塾よりも授業料が安いことが大半です。
ただし、最新のシステムを導入した映像授業型自立学習塾は個別指導塾よりも高額な授業料を要求するところもあります(パンフレット・HPには正確な金額を絶対に載せていない)。
勉強のやり方を身につけられる
能動的に勉強をするということが前提にあるので、自分の力で勉強をすることができるようになります。
一方通行の授業を訳も分からず聞くのではなく、まずは自分でやって分からないところを聞くという形なので、入塾当初は受け身でしか勉強できなくても、能動的に勉強ができるようになる可能性もあります。
時間に融通が利く
曜日や時間は比較的自由に決められ、授業の振り替えも柔軟にしてもらえます。
部活をしていて固定された時間に通塾することが難しい場合はかなりのメリットになるはずです。
効率
最先端の自立学習型の塾は、ITサポートが充実しているので効率的に勉強をすることができます。
定期テスト対策だけでなく、入試のための演習問題も個々の学力に応じた学習内容が自動的に選択されます。
また、3分~15分くらいのスモールステップな映像授業で、苦手なところを苦手なままにせず自分のペースで学び続けることも可能です。
塾だけでなく家でも映像授業を見られるところもあるので、「家だと何を勉強すればいいのかわからない」ということも無くなるはずです。
講師の
最近の大手自立学習型の塾は社員だけしかいないところが多いです。
これにより、「あれ、いつも見てもらっていた先生がいなくなった」ということが起こりにくいです。
慣れ親しんだ先生がいきなりいなくなると、心理的にもやもやするはずなので、その点もメリットだと思います。
ただし、塾業界は社員が急に辞めてしまうことは多いので、メリットになるかは微妙かもしれません。
デメリット
自立学習型の塾で起こりうるデメリットを挙げます。
授業形式
自主的に勉強をしなければならない授業形式なので受け身の子には向かない場合があります。
講師が個々の生徒の特長を把握し適切な指示を出すことができれば、受け身の子でも時間をかけることで自主的に勉強をするようになる可能性もありますが、勉強が嫌いな子が1・2か月で自主的に勉強を始めるようになることはほぼ起こりえないです(受験期は除く)。
自学が成立しない場合も
この手の塾は1対1~4までの個別指導塾と異なり、教室が騒がしいというところは滅多にないと思います。
実際に、私の地元にある自立学習型の塾では良い評判を聞くことが多いです。
しかし、生徒獲得だけに必死になり、「自立型学習」という名を借りて、ただ自習室を提供しているだけといううわさを聞く塾もあります。
そのような塾とは知らずに入塾してしまうとお金がもったいないので、飛び込みで塾の見学をすることを勧めます。
個別指導塾・集団授業塾は飛び込みで見学をするのは難しいですが、自立型の場合は開放された空間で個別に勉強をしているので見学を拒むあまりありません。
もし、「生徒の気が散るから」などの言い訳をして見学を拒んでくるとすればまともな指導が行えていない塾だと判断してかまわないと思います。
飛び込みで見学をできない場合は、経営者の経歴を確認してください。
指導経験なしの脱サラフランチャイズ経営のところは避けたほうがいいです。
お金のことしか考えていない可能性が高いです。
料金
メリットのところでも少し触れましたが、自立型学習なのに普通の個別指導よりも高いところが出てきています。
既存のシステムを利用せず、独自で新しいシステムを製作して一気に全国展開を始めたところはかなりの先行投資をしているはずなので、利益を出すために高額の料金を請求しているのだと思います。
面談・体験授業の時に初めて料金を請求され、想像を超える金額を提示される場合があるので予め心の準備をしてください。
利益第一
「他の塾でできなかった子こそが自立型で勉強の仕方を覚えて成績を伸ばすことができる」と主張する経営者もいると思います。
しかし、それは単なる宣伝文句にすぎません。
自立学習型の塾は、自学が基本なので生徒間の成績の良し悪しは関係ないので、ヤンチャな子を除けばどのような学力の子でもとにかく入れればOKです。
そして、できる子の指導よりも学校の授業についていけない子のほうが難しい問題を教えなくて済むので扱いやすいと考え(本当はそちらの方が難しいが)、「成績が良い子よりもそこまで良くない子」「勉強習慣のない子」の親が自分の子供を入塾させたくなるような宣伝文句を使っているところが比較的多いように思えます。
もちろん、それで成績が伸びれば構いませんが、そううまくは行かないと思います。
「塾生の9割が成績UP」などの数字の操作をしただけの嘘に騙されて「うちの子も成績が伸びるのでは」と思わないようにしましょう。
このような塾が最近目立つようになってきたのは、最近の映像を利用したフランチャイズの自立学習型塾が初期投資200万~300万円程度で、ド素人でも塾経営を始められるからだと思います(旧来型はそれなりの経験が必要)。
向く人・向かない人
自分が自立学習型塾が合うか合わないか、箇条書きでまとめるので参考にしてください。
向く人
勉強習慣がついており、分からないところだけを質問したいというタイプの人には最適だと思います(ただし、いつでも質問できないという自立型もあるので注意が必要です)。
向かない人
映像を利用している自立型の塾の場合、映像を見ながら勉強をすることに抵抗がある人には絶対に向きません。
周りに人がいると集中できない人、知らない人が少しの物音を出したり会話をしているのを聞くだけでイライラするような人は向かないと思います。
集団授業・個別指導塾では成績が伸びなかった人が向く場合はあると思います。
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