子どもの成績が悪いのに、大手塾に入れたり、「合格実績が良く成績が伸びる」と噂のある塾を選ぶ親がいます。
典型的な塾選びの失敗です。
もくじ
授業が成立していない
定期テストで平均点以下しか取れず、やる気もない
そのような子は大手塾の集団授業を受けても成績が伸びる可能性は少ないです。
親として「とにかく塾に行かせればやる気になるかもしれない」と思う気持ちは分かります。
しかし、平均点以下しか取れない子は大手塾に入っても下のクラスに入れられます。
大手塾の下のクラスは新米の先生が担当することが大半ですが指導力がないことが多いです。
私の塾に大手塾から移ってくる子の親から「事前予約なしに塾に訪れたらガヤガヤ騒いでいて授業になっていなくて驚いた」と2度聞いたことがあります。
私も大手塾で働いていた経験があるので分かりますが、下のクラスは勉強をする気がさらさらない子が集まるので、経験の浅い講師が授業を成立させるのは難しいことが多いと思います。
1クラスしかない
中小規模の塾では1・2年のクラスが1クラスしかないところが多いです。
大手塾にもかかわらず、1・2年のクラスが1クラスしかないところもあります。
クラスが1つしかないことは、学力の差がある子が1つのクラスに集まっている学校のクラスと同じことを意味します。
学校と違うのは、
- 授業妨害をする子の割合が少ない
- 授業のペースについてこられる子を中心に教える(理解をするのが遅い子を放置)
ということでしょうか。
学力差が大きい子たちが30人で授業を受ける。
授業の進度が遅れると、理解力のない子に講師が苛立ち、最終的に放置。
「成績が伸びないのはお前の理解力のないせ」だと心の中で思っていることでしょう。
中学1年で習う内容はものすごく簡単です。
大人からすれば教えなくてもできるだろうと思えるくらいのものです。
しかし、中学1年生には違うのです。
中学1年の最初の時点から理解力・暗記力に差があります。
同じことを繰り返し指導してやっと理解できる子、1回説明したらすぐに理解できてしまう子。
この差は本当に大きいです。
理解力が遅い子が理解力の早い子のペースで授業ができるわけないのです。
時がたてば理解力が増加するのに、中1の初めの時に理解が出来ないからと言って「学習障害」と講師が思っている場合すらあります。
大手塾は勉強習慣がない子や、発達途中で勉強がうまくできない子が通ってもなかなか成績を伸ばすことが出来ない、
できないどころか、勉強ができないことで勉強嫌い(一度嫌いになったらそれが高校卒業まで続く可能性も)になることさえあります。
「大手塾だから」という理由にならない理由で塾に通わせるのはやめたほうがいいです。
実績に惑わされない
ほぼすべての人が気づいているはずですが、トップ校の合格実績は上位の生徒だけで作っています。
合格実績を見て「うちの子ももしかしたら」という淡い期待をするのは分かりますが、努力をしない子が大手塾に入っても勉強をしないので偏差値50未満の高校に合格することは十分可能ですが、偏差値60以上の高校に合格することはまず起こりえません。
「もしかしたら」という期待は裏切られます。
勉強をしない子を塾に放り投げても意味なしです。
平均以下の子は集団授業の塾に通わせる前に親が子供と真剣に向き合い勉強習慣を身につけさせることが先決です。
もし、それができないのであれば生徒一人ひとりにしっかりと向き合ってくれる塾を探してください。
その場合、個別指導塾か家庭教師を選ぶのもありだと思います。
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