入塾テストをして一定以上の点数を取ることができた子だけが入ることを許される塾が難関校に合格者を多数出すのは当然です。
しかし、先着順なのにかなりの合格実績を出している塾もあります。
果たしてそのような塾に入ればだれでも成績を伸ばすことができるのでしょうか?
もくじ
「誰でも」は無理です
先着順なのに難関校に多数の合格者を出している塾に申し込みをするのは、教育熱心な親の子です。
勉強に関心のない子がそのような塾に入ることが少ないのです(関心がなくても無理やり勉強をさせてそれに従っている子が多いと思いますが)。
また、教育熱心な両親は少なくともどちらかがそれなりの大学を卒業していることが多く、遺伝的に勉強が極端に苦手な子である可能性も少ないです。
つまり、入塾する子の多くは素直に親や塾の言うことを聞いて勉強さえすれば、能力的に成績が伸びるの可能性が高いのです。
なので、能力的に勉強が得意でない子が塾に入ったとしても、東大・京大などのトップレベルの大学へ進学実績がある進学校に入れるだけの力を身につけさせることは難しいです。
なぜできる子が集まるのか
運営者が東大・京大などで、外観がしっかりとしてあり「難関校指導」と看板に掲げれば、学歴がそこそこあり教育熱心の親は注目します。
そこが新設校であったとしても、HPに経営者の魅力的な経歴が書かれてあるので学歴にこだわりがあり自分の子を何としても偏差値の高い学校に通わせたいと思う親が集まるのです。
つまり、「学力テストをしないのに実績が良い」とキャッチコピーを打ち出している塾は、もともと成績が伸びる可能性が高い子が多く集まり、それなりの授業料を支払える経済力を持った親の子であることが多いのです。
能力差があるので伸びない子がいるのは当然
スポーツに能力差があるのと同様、学校の勉強ができるかどうかにも能力差があります。
塾経営をしている人や頭の良い子たちを専門に対応している人は、能力差があることを表に出さないだけです。
個別指導塾のほぼすべてが、お金を稼ぐためにどのような子でも入塾させます。
成績が悪い子でも入塾ができるように「誰でも成績は伸びる」と言います。
「成績が伸びない子もいます」ということは絶対に口に出せないのです。
10教えれば10分かってくれる(もしくはそれ以上に分かってくれる)頭の良い子ばかりが集まる塾の講師は、10教えても1も分かってくれない子に出会う機会はありません。
私が大手塾にいたときに「俺が教えたらだれでも成績を伸ばす」と豪語している講師を何人か見ましたが、その人たちが勉強が苦手な子に指導をしても間違いなく成績を伸ばすことはできないです。
「テストなしでも実績が良い」という塾でも2割くらいの子は全く成績が伸びていないはずです。
実力のある8割くらいの子で実績を高めているだけの可能性が高いです。
ですので、学校の勉強が苦手な子を「テストなしでも実績が良い」という塾に入れても、成績が伸びるどころかやる気をなくして成績が下がるかもしれません。
学校の授業についていくことも難しい子であれば、面倒見の良い集団授業塾かに入塾させるか、個別指導塾で相性の良い学生講師から教えてもらうほうが良い結果になる可能性が高いです。
可能であるなら、親が子どもに教えるということもありです。
その他塾に関する記事は「塾」を参考にしてください。