読めばわかりますが

著者は本当に俳句のことが好きなんだな~

という気持ちが伝わってくる一冊です。

俳句に関心がない子もこの本がきっかけで俳句好きになるかもしれませんよ

俳句部、はじめました――さくら咲く一度っきりの今を詠む

岩波ジュニアスタートブックス

 

俳句甲子園

俳句甲子園】なるものが開催されていることを知っていましたか?

私はこの本を読むまでこのような大会があるなんて全く知りませんでした・・・。

早速確認してみるとなんと予選会が始まるのが4月6日(全国大会は8月19日俳句の日の前後の土日に開催されるみたいです)

『俳句部、はじめました』が3月26日の創刊4冊になったのはこの時期を意識していたからなんでしょうか?

それはいいとして

まずは

このような大会があることで、

自分もやってみようかな?

というきっかけになるかもしれないので、HPのリンクを張っているのでチェックしてみてください。

俳句甲子園以外にも【一茶まつり全国小中学生俳句大会】も開催されているみたいなので

高校生だけでなく小中学生も俳句大会に参加することが出来ます。

他には「NHK全国短歌大会・全国俳句大会 ジュニアの部」もあるみたいなので、関心のある子は検索してみてください。

 

俳句は古臭いと思っているかもしれないけど

  • 進路の迷い
  • 恋の葛藤
  • 友達との時間
  • 部活の楽しさ

など同世代が作った俳句を読むと

俳句って結構自由に書いていいんだな~

とか

結構面白いかも

なんて気になること間違いなしです。

句会

複数の人が自作の俳句を出し合い、だれが作ったのかわからない状態で、成績を競い、評価し合う、句会というものがあるみたいです。

手順は

  1. 投句:作った俳句を、短冊(細かく切った紙)に書き提出する
  2. 清記:投句をシャッフルして、作者を伏せ、一覧に清書する
  3. 選句:清記を回覧し、好きな句を書き抜く
  4. 抜講:選んだ俳句を、各自順番に発表する
  5. 合評:点数の入った句から順に俎上に載せ、自由に語り合う

<『俳句部、はじめました』P8参照>

『プレバト』で先生が俳句の評価をする企画がありますが、

あれを自分たちでやるみたいな感じですね。

完全に実力主義なので一番最後になったらちょっと恥ずかしいかも・・・。

俳句とは?

俳句はかしこまってカチカチに固まったイメージじゃないですか?

でも

和歌や連歌といった詩が美しい言葉や素材をより分けてルールに基づいて書いていたのに対し

俳句のもととなった俳諧連歌は大きく対象を広げ

今までは除外されていた日常の言葉や外来語、身の回りの素材や品のない内容でも受け入れ

かなり

自由な詩

なんだそうです。

確かに

著者が高校時代に書いたと思われる

黒板にDo your best ぼたん雪

この俳句を見ただけで、その自由さが分かります。

英語を使っちゃっていますもん。

これだけではありません。

コンビニのおでんが好きで星きれい

コンビニのおでんまでが俳句になるんです。

自由ですね~。

 

俳句でやるべきことは

自分が感じた大切な場面を

大切に思っている感情をギュッと詰めて

5・7・5の17文字にまとめるだけなんですね。

 

このような感じで自由に俳句を作っていくと

普段気にしなかった周りが今までと違った感じで見えてきたり

それを基にいろいろと考えが湧いてくるらしく

自分を客観的にみる訓練にもなるみたいです。

 

なによりも

著者が言っているように

一度きりしかない今を俳句の言葉はそのまま保存してくれる

これが

俳句を続けている人

俳句が好きな人

が俳句をする一番の理由なのかもしれません。

俳句部

俳句を作る部があれば面白いかもしれないですね。

ただ、今の中学は新しい部活を作らせないようにしているので俳句部を学校で作ることは難しいんですよね。

もし、周りに俳句に興味がある仲間がいたら自分たちで俳句部を作ってみてはどうでしょうか?

そこで

句会を開いたり

俳句を読んでその人がどういう気持ちでそれを書いたのかを考えたりしてみてください。

 

この恋は線香花火より永く

本に掲載されている句なんですが、

線香花火より「長く」と書いてあれば、中学生が付き合う相手をとっかえひっかえして、いまの恋も恋なんかじゃなくて、すぐに変わってしまうものなんだろうな~

と思いながら書いた句かもしれないと、私なんかは思ってしまうと思いますが

永く

とあることで、永遠に続いてもらいたい恋だけど、線香花火が消えるよりは長い恋だけど、線香花火みたいに短い期間しか続かない恋だったらいやだな

なんて思いながら書いた句かもしれないと想像できます。

雨がふる恋をうちあけようと思ふ

この句はどうなんでしょう?

雨がふっていることで感傷的な気持ちになり、心に詰まっている気持ちを打ち明け、楽になりたいと思って書いたのか?

 

こんな感じで、俳句が書かれた背景を一緒に考えると結構盛り上がると思います。

サイダーのように言葉が湧き上がる

ジュニスタには「次の一歩をふみだす地図」があって、そこで紹介されているもので気になったものをいくつか挙げておきます。

まず、

2021年6月25日に(もともとは2020年5月15日が公開予定日だったみたいですが、あれが原因で公開延期になっていたみたいです)。

サイダーのように言葉が湧き上がる』という自分の気持ちをうまく言葉にできる俳句が好きな主人公と自分の容姿にコンプレックスがあるヒロインの恋愛小説?

が映画化されるようです。

これが話題になれば確実に子供の俳句人口が増えるかもしれませんね。

また

ぼくらの17-ON!

という漫画の本もあるらしく

早速購入したのですが、4巻がプレミア価格になっていたので3巻までしか買いませんでした。

 

個人的に俳句には全く興味がなかったので知りませんでしたが

岩波ジュニアにも

『部活で俳句』

『俳句を楽しむ』

といった、俳句に関連する本が出されているみたいです。

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