最愛の人を失うことは、あまりにも辛い経験です。
誰もが
おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さん、子ども、恋人
と予期せぬ別れを経験する可能性がありますよね?
中にはそのことによって心に大きな喪失感をずっと抱えこむ人もいるでしょう。
死んでしまった人は二度と帰ってきません。
それがもし「妻」だったとしたら。
こん回紹介する『妻、小学生になる。』は
不慮の事故で10年前に亡くなってしまった最愛の妻が、輪廻転生?で戻ってきたところから始まる漫画です。
もくじ
第一印象
私がこの『妻、小学生になる。』の存在を知ったのは
引越をするから大量の漫画を早く売りたいと、メルカリで段ボール5箱分の漫画を5万円で売っている人から購入したものにたまたま入っていたからです。
第一印象は、「小学生」「妻」というタイトルから、
ロリ系の漫画なんだろうと思って放置していたのですが、漫画を整理していた時に目に入り最初の数ページを読んでみると
家族を思う気持ち、家族愛とは何か?をいろいろな角度から考えさせられる素晴らしい漫画じゃないかと
表紙から思い込んでいたイメージと全く異なる内容で驚きました。
(今改めて表紙を見ると、どこにもロリ要素を微塵も感じないのに、なぜ最初はそのように思ったのか不思議です。初めてこの本の表紙を見た人も私と同じように思うんでしょうか?)
あらすじ
新島圭介と娘の麻衣は、妻(母)の貴恵が死んでから、死んだように生き続けていた10年。
コンビニ飯で夕食を食べているとき玄関の呼び鈴が鳴り、ドアを開けるとそこに立っているのはランドセルをしょっている小学生(白石万理華)だった。
他の家と間違えているんじゃないかと言うも、その女の子は「私は新島貴恵、あんたの妻!麻衣の母親!」と自分が10年前事故で死んだ貴恵だと主張する。
最初は信じられなかったが、口調や雰囲気からすぐに本物の貴恵だと信じる圭介と麻衣。
う~ん
あらすじを面白く書けないので、漫画アプリで見たほうが早いです。
間違いなく面白いので、是非どうぞ
心に刺さった言葉
心に刺さった言葉を引用して何かを書こうと思ったのですが
このマンガは絵で感情を表現するのが上手く
言葉で書こうとしても誰にも何も刺さらないと思うので書くのを止めました。
とにかく、漫画を読んだほうがいいです。
感動もしなければ何も感じないので
有名どころの漫画アプリなら1巻の1話は無料で見られるはずなので、そちらでチェックしてみてください。
アニメ
待ちに待った「妻、小学生になる。」のアニメ化!!!
ただその前に重要なことを伝えておきます。
まだ漫画を読んでいない人はアニメ、いえ、このPVを見る前に
1巻1話だけでもいいから
読んでください
というのは
このPVからは漫画の1巻1話で感じられる「家族への愛」「失った悲しみ」が一切感じられないからです。
「アニメ化、大丈夫か」PVを見て少し不安に・・・・
妻が死んでから死んでいるように生き続けた10年
その姿を漫画ではわずか数ページで読者に感じさせることができているのに
このPVでは感じられない・・・
漫画を見ている人であれば既にこの作品の魅力が醸成されているのでアニメにすぐに没入できると思いますが(いや、私は正直できていない、このアニメ人気出るんだろうか?少し不安)
そうでない人にとってはPVを見ると
「何これ・・・無理やり泣かしにかかっていて、ちょっと引くわ・・・」
と思うかもしれません。
あと一つ気になるのは
最近のアニメはお金にならなければ中途半端なところで終わってモヤモヤさせられることが多いので
漫画の最終話までアニメ化してくれるかということ。
二期の可能性が薄いと思ったのなら一期で簡潔させてもらいたい。
14巻分あるのでワンクールで終わらせることはちょっと難しいかもしれないけど、中途半端に終わるくらいなら一期で終わらせてもらいたい(PV見ると、テンポ速そうなのでたぶん一期で簡潔しそう)。
学べるマン
私が『妻、小学生になる。』の1巻を読んで考えさせられたことを書いておきます。
心身二元論
死んだ妻がその妻を忘れられず死んだように生き続けてきた夫と娘と10年ぶりに再会する
頭の中でその状況をイメージしたらおそらく
感動
しますよね?
少なくとも私は1巻1話を見て涙がこぼれました。
最初に読んでから数年後に読み直した時は、どういう内容かわかっているので逆に、始めた読んだ時は何も感じなかった1ページ目の夫の姿を見て涙が出そうになりました。
この漫画はそれくらい感動を引き起こさせるものなんです。
しかし、その感動から一歩引いて状況を考えてみると。
心は妻だけど、体は小学生。
そんな人を本当に妻と思えるだろうか?
例えばある人をAとして、その人が死に、心だけがBに乗り移る、体はBなのに心はAという状態のとき
果たしてそこに存在する人はAなのだろうかBなのだろうか?
心身二元論の考え方から精神の方が優位だと考えた場合
身体はBであったとしてもその人はAと思えるかもしれない。
実際に、この漫画では夫は体が全くの別人である小学生を妻だと思っている。
でも、肉体と精神は同じものという考え方をすると「そこに存在する人ってやっぱり誰なんだ?」となってしまいます。
こういうしょうもないものを面白いと思えた人はデカルトの「省察」を読んでください・・・
といっても、面白くないと思うので飲茶さんの「史上最強の哲学入門」を勧めます。
ジェネレーションギャップ
2024年(令和6年)現在、小学生が誰かと付き合うなんてことを聞いたとしても違和感を感じない人も多いかもしれませんが
今現在40歳以上の人からすると「小学生で付き合うなんて本当?うそでしょ?考えられない」と思うはずです。
少なくとも1990年くらいのときは
地域にもよると思いますが小学生が付き合うどころか、中学生であっても誰かと付き合うだなんてほとんどなく
ヤンキーやごくごく一部のイケている人だけだったはずです。
2000年代中ごろから少しずつ、中学生で付き合うのが当たり前のようになり、2020年代中ごろの今は小学生が誰かと付き合っても何も不思議ではなくなっているんです。
この漫画の1巻でも、お母さんが、小学生の恋愛事情に驚いている場面がありますが、小学生たちからすれば当たり前の感覚で
かなりのジェネレーションギャップを見て取れます。
小中高校生は同年代の人としかほとんど一緒にいないだろうから世代が違う人たちの感覚に逆に違和感を感じると思いますが
漫画を通じて
常識というものが時代によって変わるものだということを知れるんだから
漫画は勉強になりますね~。
虐待
自分の言動が虐待にあたると思って虐待をしている親はほとんどいないと思います。
実際に虐待と捉えられても仕方のないことをしているのにそれに気づかず
メディアで取り上げられる虐待のニュースを見て
「虐待するなんてありえない」
と言っている人もいるはずです。
メディアで取り上げられる虐待は明らかに度が超えているものだからなのに
度が超えるとは言えない程度の虐待になるとそれが虐待として世間に知られていないので
虐待と感じる親がいないのは仕方がないかもしれません。
しかし、教育に関して親がほんの少しでも意識を持ち学べば、自分の言動が虐待に当たると気づけると思うんです。
この漫画をみるたことで虐待について少し考えさせられたら
『親を頼らないで生きるヒント』を読んでみてください。
サブタイトルに「家族のことで悩んでいるあなたへ」とあることから
親とうまくいっていない子供が読むという体を取っている本ですが
親がこれを読むことで、
いや~
マンガってすごいですね~
考えさせられますね~
学べますね~