読み始めたら止まらない

一気読み必至

などと言われている

かがみの孤城

小説を読んでも面白いと思わず、

購入しても最後まで読むどころかすべて数ページで本棚行きになる私でも本当にそうなるか・・・

引き込まれる

今まで私が面白いと思って最後まで読めた唯一の小説(つまらなくても最後までダラダラ読んだものは数冊はあると思うが記憶に残っていない)が

『コンビニ人間』

でしたが

『かがみの孤城』

は2冊目になりました。

個人的にはかなり面白かったです。

コンビニ人間の何倍も

 

主要登場人物が中学生で

何らかの理由で学校に通えなくなっている

という設定だったのですぐに本に入り込めたんだと思います(私は塾講師ですし、発達障害・不登校について大学に入り直して勉強していたこともあるので)

 

最初は1日30分~1時間

ゆっくりと読んでいたのですが

12月以降から面白さがどんどん増してきて

3月に入ってから止まらず、一気に読んでしまいました。

 

読後、アマゾンで低評価にしている人のレビューを読みましたが

確かにそれはそうかもしれないけど、それを言ったら小説読めないじゃんっていうものばかり

少なくとも中高生が読めばドはまりする子が多くでてくると思います。

唯一嫌なのが

漫画版の絵

自分の中のイメージが崩れてしまう。

禅之助さんが描いた人物イラストを基に漫画も書けばよいのに・・・

読者対象

何十年も前に中学を卒業した私でも面白いと思ったのだから

おそらく年齢・性別に関係なく多くの人が面白いと思えると思います。

この本を読んでもらいたいのはやっぱり中学生です。

多くの中学生がこの本の登場人物と同じような経験をしているはずなので

自分のことのように感じながら読むことができるはずです。

前半部分に関しては、中学生の中でも特に自己中の中学生に読んでもらいたいかな。

漢字が多いので小学生には読めないかもしれません。

裏切られる

12月は繰り返し読んだ。

場面を想像して泣いた。

12月はこの本のクライマックスだな

この本の面白い部分は読み終えたと思い込み

少し寂しい気持ちで1月を読むと

まだまだクライマックスが続く

ここでこんなに面白くなったら尻つぼみになってだめなんじゃない?

と思ったのもつかの間

急展開

これでもう終わりだろ

と思ったらさらに急展開

最後までこの先どうなるのか気になって仕方がない

12月以降は

ず~~~~~~っとクライマックス

終わり方も素晴らしい。

もっと知りたいな~と思う部分もあるが

そこは自分で想像して補うことにする。

ここまで気持ちよく読み終われる本ってあるんだ~って

すごく感動。

読んで感じたこと

極力ネタバレがないように本を読んで自分が思ったことを箇条書きで書いていますが

ところどころ物語の設定が推測できてしまう書き方をしている個所もあるので

未読の人は以下を読まず、実際に本を手にしてください。

かがみの孤城

本当に本当に本当にかなりお勧めです。

いじめを受けていたり不登校になっている中学生の心理描写

言葉に表せない怒り

被害妄想

周囲が気になりすぎて外出が出来ない

陰湿な子がいたら学校に通うことが嫌になる

人それぞれ悩みがあり生まれてきた家庭環境によって違う

中学生には他人に触れられたくないこと、触れたら恥ずかしいことがある

本心をさらけ出すことで本音を言い合える仲になる

学校がすべてではない

自分がいないときに自分以外の人同士が仲良くなり、自分だけが取り残されたら胸が苦しくなり嫌だと思う

一度チャンスを逃すとズルズルと何もできないまま時が過ぎてしまう

イメチェンするだけで今まで近かった人が遠くに

嫌いな人の存在を消したい、いじめている人、いじめの中心になっている人など死んでしまえばと思うのは別に悪いことじゃない、多くの中学生が少なくとも1度はそう思ったはず。

人の心は表情からは分からないことも

ちょっとした一言でも傷つく思春期

ただ人の一面だけを見てその人がどういう人かなど決めつけてはダメ

人のことを考えず自分が中心になってそれが他人を嫌な気持ちにさせていることに気づけないと孤独になる

才能が世界レベルなのか、日本の中で成功できるレベルなのか、普通の人と比べてできる程度なのか、将来プロを目指すのは良いが中途半端ならリスクが大きすぎる。辞め時を逸したら後悔してもしきれない?

 

中学生の思う「普通になれなかった」は恐怖でしかないと思う

 

自分の居場所は1つではない

 

中1の1学期に学校にまったく通わなかったことで徹底的に授業についていけなくなっていると不安になるかもしれないが、

心配する必要はない中学3年間の遅れは意外と簡単に取り戻せる。

ただ、当の中学生にとってはそう思えないというのは分かる。

 

真田美織の手紙を読んだときに自分が感じた感情が言葉にできなかった。

しかし、テクストの中で自分が言語化できなかった気持ちを筆者がちゃんと書いてくれる。

小説を読むことで語彙力を増やし感情を豊かにできる。

 

「なんであんな人たちが自分たちが世界の中心みたいな顔をしてずっと学校の真ん中にいるんだ」

伊田の糞ぶりが本当に腹立つ

 

リオンの言葉「構ってくれる人がいなくて寂しい、それを知らない子は必死になって自分のことを思ってくれる人がいることをウザがるなんて贅沢だ」

 

制服が何十年も変わらないという部分には違和感がある。

 

アキにあった過去は想像しただけで怒りがこみあがる

 

萌とこころの会話からだったらなんで最初にあんな行動を萌が取ったんだと萌が嫌い

そして、それを許してしまうこころも

 

あのときの友達ってウレシノじゃないの?

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